転職のときにエージェントを使いこなせるようになるには、どのようにしてエージェントが利益を得ているかを知る必要があります。
求職者は、基本的に無料で利用できるのがエージェントの特徴であり、収入源がどこにあるのかを知らない人も少なくありません。エージェントは、企業からの依頼を受けて求人に対する適切な人材を紹介するのが仕事になっています。そのため、転職を成立させることによって、企業から報酬を受け取っているのです。
一般的なシステムとして、雇用契約をしたときに定められた年収に比例する報酬が企業からエージェントに渡されています。エージェントとしては、できるだけ企業が求めている人材像に近い求職者を探し出して紹介し、高い年収で契約を成立させるのを目指すことになるのです。その影響で、求職者側が利用しやすいように無料でサービスを提供し、できるだけ良い人材だと企業側に理解してもらえるように面接指導などのサポートも行っています。
このような背景を知っていると、エージェントを通して年収を上げるための交渉を行うのは合理的と考えることが可能です。その交渉によって、エージェント側も収入を増やせるため、互いの利害が一致しています。年収に不満があって決断しにくい求人はよくありますが、他の内容に満足できているのなら、交渉してきてもらうのがいいでしょう。エージェントとしては、それを理由にして交渉できるので、むしろ給料に不満があるという一言を待っていることもあるようです。